2013年に登場したDockerは近年特に注目度が高まっていて、関連する本もたくさん出版されています。
今回は初心者がDockerを勉強するのに役立つ、おすすめの本5選を紹介しましょう。
Dockerって何?
Dockerというのはコンテナ型の仮想化環境を提供するソフトウェアの名前です。
これだけではピンとこない人も多いかもしれないので、少し用語の説明をしておきましょう。
仮想化技術は、簡単に言ってしまうとひとつのオペレーティングシステム(OS)が稼働するサーバーやホストコンピュータなどのハードウェア上で、別のOSを稼働させるための仕組みです。
この技術を使えば、たとえばWindowsのパソコン上でMacOSやLinuxなどで動作するアプリケーションを実行するなどの活用が可能になり、システムの幅も格段に拡がります。
そして仮想化環境の中で他のリソースと隔離された領域をコンテナといい、コンテナを利用する仮想化環境をコンテナ型といいます。
仮想化にもいくつかの方法がありますが、コンテナ型の仮想化環境であるDockerは少ない容量で素早く仮想化環境を作成することができ、性能の劣化も少ないという優れた特長を持つソフトウェアなのです。
そんなDockerの勉強を始めるのにおすすめの本は、次の5冊です。
★プログラマのためのDocker教科書 インフラの基礎知識&コードによる環境構築の自動化
★Docker/Kubernetes 実践コンテナ開発入門
★Docker実践入門——Linuxコンテナ技術の基礎から応用まで
★Docker入門
Docker実践ガイド impress top gearシリーズ
この本ではまずDockerの説明から始まり導入前の準備、インストール方法や各種環境の構築方法までが詳しく解説されています。
IT技術者のための現場ノウハウというサブタイトルが示す通り、Dockerの運用を始める人が現場で要求される知識を学ぶこともできる実践的な内容になっています。
Dockerを運用するにはネットワークやストレージの管理方法の知識も必要になります。
それらのツールや周辺システムの構築などについても触れられているので、幅広い知識を学ぶことができます。
プログラマのためのDocker教科書 インフラの基礎知識&コードによる環境構築の自動化
この本はDockerを使った環境構築の知識や方法を、プログラマ向けに解説した本です。
プログラマといえばシステムを設計書どおりにただ黙々と開発するものだ、というイメージを持つ人も少なくありません。
しかし最近ではプログラマがインフラの構築に携わる場面も増えてきています。
システムを動かす基盤となるインフラ構築はアプリケーション開発の重要なプロセスであり、エンジニアとしてステップアップするにつれそうした分野にタッチする比重も高くなります。
またそういう知識を持つ人ほど活躍の場が広がることは間違いありません。
この本では、Dockerを使ってコードでインフラ環境を構築するためのノウハウを図解入りで初歩から学ぶことができます。
今後業務でDockerに触れる予定があるプログラマの方に、特におすすめしたい1冊です。
Docker/Kubernetes 実践コンテナ開発入門
Dockerの知識をまったく持たない初心者が現場でDockerコンテナを運用できるレベルを目指すための1冊です。
とてもボリュームがある1冊ですが、そのボリュームを感じさせない内容になっているのがこの本。
Kubernetesというのはコンテナ化したアプリケーションを管理するソフトウェアで、Dockerなどのコンテナツールと連携することにより管理の自動化など様々な機能を活用することができるものです。
コンテナ自体がアプリケーション開発に欠かせないものになりつつある今、より実践的なスキルを身に付けたいという人におすすめです。
Docker実践入門——Linuxコンテナ技術の基礎から応用まで
サーバーやネットワークなどインフラ周りの運用、管理を行う多くのエンジニアに最適なDockerの入門書です。
この本ではDockerの仕組みや関連ツールの基礎知識などが詳しく解説されているため、順を追って理解を深めていくことができます。
Webサービスにも有用なDockerは、今後も多くの企業が採用する流れとなるでしょう。
Dockerコンテナの構成内容を記述するDockerfileの書き方や、Dockerの管理ツールのひとつであるKubernetesの使い方など、Dockerを活用するうえで欠かせない情報が解説されています。
ステップバイステップ形式で解説されているので、実際の手順を確かめながら勉強するのにも適した本です。
Docker入門
Dockerをどう設定し、どのように動かすのか。
初心者がまず理解してほしいこの基本的な内容をこの本では具体的に解説してあります。
要点が明確でページ数もコンパクトになっているので、スムーズに読み進めていくことができるはずです。
またDockerをはじめて勉強する人がつまずきやすいポイントとして、インストール方法があります。
環境設定のやり方がわからず何となく勉強を止めてしまったという人は多いものですが、この本を読んで解説どおりに実践すると問題なく環境が作成できるはず。
読み終わる頃にはコマンドによるコンテナ稼働やサービス管理の方法など、一連の流れが理解できているでしょう。
まとめ
コンテナ型仮想化環境を構築するためのDockerを勉強するのにおすすめの本を5冊、紹介しました。
いずれも初心者がDockerを学ぶ入門書として最適なので、ぜひ読んでみてください。